知られざる“海苔職人”の仕事に密着!明石海苔を支える匠の技

私たちが当たり前のように口にしている「海苔」。
中でも、芳醇な香りと深い旨みが魅力の明石海苔は、多くの人に愛されています。
けれど、その一枚ができあがるまでに、どれほどの手間と技が込められているか知っていますか?

今回は、明石海苔を陰で支える“海苔職人”たちの仕事に密着。
日々の作業やこだわりを通して、明石海苔の真の魅力に迫ります!

◆一枚の海苔ができるまで

明石海苔は、冬の冷たい海で育ちます。
収穫は早朝から始まり、刈り取った海苔はすぐに洗浄・細かく裁断され、
手漉き和紙のような製法で一枚ずつ丁寧に「板海苔」に成形されます。

乾燥作業は、その日の天候や湿度によって微調整が必要。
機械任せにせず、人の目と感覚が頼りです。

◆品質を決める「目利き」の技

乾燥された海苔は、色・香り・厚み・艶など、いくつもの基準で選別されます。
この作業を担うのが熟練の職人の“目利き”

ほんのわずかな色の違いや、焼いたときの立ち上る香りまで見抜く力は、長年の経験からくる「技」そのものです。

「この海苔は、少し焼きすぎると香りが飛ぶ」「この質感なら、味付けよりも焼きのり向き」
など、用途まで見通した判断がされるのも特徴です。

◆“良い海苔”は一日にして成らず

職人の口癖は「海が教えてくれる」。
潮の流れ、気温、風向き。毎日変わる自然条件に合わせて、収穫のタイミングや作業工程を調整します。

「今日は風が強いから、乾燥は早めに切り上げよう」「昨日の潮の動きからすると、明日は刈り時」
といった感覚は、データではなく体と経験に刻まれたもの

◆職人の想いが伝わる一枚

何気なく手にする海苔の裏には、こうした“人の手”があります。
だからこそ、明石海苔にはどこか温かみがあり、
口に入れた瞬間「おいしい」と感じる深さがあるのかもしれません。

◆まとめ

技術、感覚、そして想い。
明石海苔の“おいしさ”は、海だけでなく、海苔職人の手から生まれています。
次に食べるときは、その一枚の向こうにいる職人の姿を思い浮かべてみると
何気ない食卓の海苔が、少し特別に感じられるかもしれません。